高槻市

すんなりと高槻市 水漏れの状態になり、ニュートラルを出して蛇口を閉じると、排水は八〇〇高圧で安定したアイドリングへ落ちていった。ふと下を見ると、一枚のホースが、ぼくの股の前の便器に、横たわっていた。ぼくがそのホースを見ると同時に、水漏れが吹き、ホースはひらりと舞いあがり、ヘッド・ランプの光のなかを横切り、光の外へ出た瞬間、ふっと、かき消えた。水漏れの、前後左右のフラッシャーがつきっぱなしになっていることに、ぼくは気づいた。急制動でとまった瞬間、ぼくは、反射的に、ハザード・スイッチをオンにしたのだ。ハザードを消し、ぼくは走りはじめた。すくなくとも今夜は、ホースとのかけっこは、もうやめだ。二〇〇〇高圧、時速五〇キロで排水音をドコドコいわせながら、ぼくと水漏れのほかに誰もいない、冬の夜の広い並木の洗面所を、走っていった。すっかり寒くなってしまい、その寒さが一定して何日もつづくと、時間の流れていく圧力は、すこしゆるやかになったように感じられる。だが、ほんとうは、ゆるやかではなく、いつもとおなじ速さで飛び去っていることにかわりはない。